電線管の占積率計算機とは?
電線管の占積率計算機は、ひとまとまりの電線が電線管の1区間に規定どおり収まるかどうかを教えてくれます。管に電線を詰め込みすぎると熱がこもり、電線を引き込みにくくなり、絶縁を傷める恐れがあります。そのためNational Electrical Code(NEC)は、電線が電線管の内部断面のどれだけを占めてよいかを制限しています。このツールは電線の合計断面積をその上限と比較し、占積率をパーセントで示すとともに、合格か不合格かを明確に示します。
電線管の呼び径、AWGで表した電線サイズ、そして敷設する電線の本数を選びます。計算機はNECの表に基づいて面積計算を行うので、規格書をめくる代わりに数秒で管路を選定できます。
どのように計算するのか?
どの計算も、2つの面積を比較することに帰着します。すなわち、電線が必要とする空間と、電線管が許容する空間です。
電線の面積。 ある種類とAWGの各電線には、NEC第9章 表5に記載された固定の断面積があります。本の同一電線について、銅と絶縁を合わせた合計面積は次のとおりです。
電線管の面積。 100%充填時の電線管の全内部面積はNEC第9章 表4から得られ、電線管の種類(この計算機はEMTを使用)と呼び径によって決まります。
占積率。 占積率は両者の比で、パーセントで表します。
許容上限。 NEC第9章 表1は、電線本数に応じた最大許容占積率を定めています。
占積率が上限以下であれば区間は合格し、上限を超えていれば、より大きな電線管かより少ない電線が必要です。
計算例
5本の12 AWG THHN 電線を 3/4” EMT に通すとします。
- 12 AWG THHN電線1本の面積は です(表5)。
- その5本分:。
- 3/4” EMTの内部面積は です(表4)。
- 占積率:。
電線が3本以上あるため、上限は です。 の占積率は を大きく下回るので、区間は合格します。3/4” EMTは余裕を持って十分な大きさで、後から回路を追加する余地も十分にあります。
実用上の注意
- このツールは同一の電線を前提とします。 式は1本の電線の面積に本数を掛けるもので、各電線が同じ種類・AWGのときに正確です。サイズが混在する場合は、各電線の表5面積を個別に合計し、その和を電線管の許容面積と比較してください。
- 40 / 31 / 53 の規則は空間だけでなく、熱と引き込みに関わります。 1本の電線には53%が許されます。単独の電線は引き込みが容易だからです。2本では31%に下がり(配置の幾何が扱いにくい隙間を残す)、3本以上では40%に落ち着きます。
- 実際に敷設する電線種類の寸法を使ってください。 ここでの面積はTHHN/THWN用です。XHHW、RHW、あるいは絶縁がより厚い電線は面積が大きく、電線管をより早く満たすので、表5の正しい列を確認してください。
- 接地線も本数に数えます。 機器接地線を本数に含めてください。通常は電流を流さなくても、電線管の空間を占めます。
- 余裕を残してください。 ちょうど上限で止めると引き込みが難しくなります。上の例のように上限より十分下を狙えば、将来の追加で配線をやり直さずに済みます。電線自体のサイズ選定は別の工程です。回路の許容電流を確認するため、オームの法則計算機やワットからアンペア計算機と組み合わせてください。
よくある質問
なぜ3本以上の電線では上限が40%なのですか? NECは、電線の過熱を防ぎ、絶縁を剥がさずに電線を引き込むのに十分な余裕を残すため、占積率を制限しています。40%は3本以上の電線について長年確立されたバランス点です。
電線管自体の肉厚は影響しますか? はい。計算機はすでに電線管の内部面積を使っており、呼び径そのものではありません。だからこそ3/4” EMTは、文字どおり3/4インチの円の面積ではなく、 の内部面積を持ちます。
占積率が上限を超えたらどうすればよいですか? 次の呼び径の電線管に上げるか、電線本数を減らしてください。回路を2つの小さな管路に分けることもできます。サイズ変更の際に負荷を再検討するなら、アンペアからワット計算機で再確認してください。