垂木の長さ計算機とは?
垂木は、軒桁から棟まで斜めに架かり、屋根面を支える部材です。その長さは建物の幅とは一致しません。垂木は進みながら上がっていくため、覆っている水平距離よりも必ず長くなります。この計算機は、大工がすでに把握している 2 つの数値、つまり水平距離と勾配から、垂木の長さ、屋根の立ち上がり、屋根の角度を求めます。
水平距離とは、壁の外面から棟の真下の点までの水平方向の距離です。左右対称の切妻屋根では水平距離はスパンの半分になるため、幅 8 m の建物なら水平距離は 4 m です。勾配は水平距離 12 に対する立ち上がりで表します。「6/12」(または 6:12)の屋根は、水平に 12 進むごとに 6 上がります。
この計算機の仕組み
水平距離、立ち上がり、垂木は直角三角形を作ります。水平距離が底辺、立ち上がりが垂直の辺、垂木が斜辺です。したがって垂木の長さは、三平方の定理をそのまま応用したものになります。
水平距離、12 に対する立ち上がりとしての勾配、そして軒の出(不要なら 0 のまま)を入力してください。垂木の長さ、立ち上がり、角度がすぐに表示されます。水平距離と軒の出はメートル法・ヤードポンド法のどちらでも入力でき、垂木と立ち上がりの結果も両方の単位系で切り替えられます。
主な公式
- 屋根の立ち上がり — 水平距離に対して屋根がどれだけ上がるか:
- 垂木の長さ — 水平距離と立ち上がりが作る三角形の斜辺に、軒の出を加えたもの:
- 勾配から直接求める垂木の長さ — 立ち上がりを代入すると、同等の 1 段階の式になります:
- 屋根の角度 — 水平からの傾き:
公式 3 の平方根の項は垂木係数と呼ばれ、ある勾配において任意の水平距離を垂木の長さに変換する 1 つの数値です。
計算例
例 1: 水平距離 4 m、勾配 6/12(メートル法)
幅 8 m の建物の切妻屋根では、水平距離は 4 m です。勾配 6/12、軒の出なしの場合:
- 立ち上がり:
- 垂木の長さ:
- 屋根の角度:
つまり垂木 1 本の長さは約 4.47 m です。
例 2: 水平距離 12 ft、勾配 6/12(ヤードポンド法)
同じ勾配で幅 24 ft の建物の場合、水平距離は 12 ft、軒の出なしとすると:
- 立ち上がり:
- 垂木の長さ:
- 屋根の角度:
垂木は 13.416 ft、およそ 13 ft 5 in です。
例 3: 同じ屋根に 2 ft の軒の出を付ける場合
軒の出は勾配に沿って測り、そのまま垂木に加算します:
立ち上がりは 6 ft のままである点に注意してください。軒の出は垂木を長くしますが、棟の高さは変わりません。
代表的な勾配と垂木係数
| 勾配 | 角度 | 垂木係数 |
|---|---|---|
| 2/12 | 9.46° | 1.0138 |
| 4/12 | 18.43° | 1.0541 |
| 6/12 | 26.57° | 1.1180 |
| 9/12 | 36.87° | 1.2500 |
| 12/12 | 45° | 1.4142 |
水平距離に係数を掛ければ垂木の長さが得られます。6/12 の屋根で水平距離 12 ft なら ft となり、例 2 とまったく同じです。
実務上のポイント
- 左右対称の切妻屋根では水平距離はスパンの半分です。建物の全幅を入力するのが最もよくある間違いで、垂木の長さが 2 倍になってしまいます。
- 勾配が急になるほど、同じ建物でも垂木は長くなり、木材も屋根材も多く必要になります。4/12 から 12/12 に変えると、垂木は約 34 % 長くなります。
- この計算機が返すのは、勾配に沿って測った理論上の垂木の長さです。実際の垂木には軒桁側の腰掛け欠きと棟側の垂直切りが必要で、切断前に棟木の厚さの半分を水平距離から差し引いてください。
- ここでの軒の出は垂木に沿って加える長さです。軒の水平投影長がわかっている場合は、入力する前に垂木係数を掛けてください。
- 勾配は比なので単位を持ちません。インチ、フィート、メートルのいずれで測っても 6/12 の屋根は 6/12 です。単位が付くのは水平距離、軒の出、そして得られる長さだけです。逆方向、つまり実測した立ち上がりと水平距離から勾配を求めるには、屋根勾配計算機をご利用ください。
よくある質問
水平距離は家の幅と同じですか?
いいえ。左右対称の切妻屋根では、2 本の垂木が中央の棟で合わさるため、水平距離はスパンの半分です。幅 24 ft の家なら水平距離は 12 ft で、各垂木はその半分だけを覆います。
水平距離 12 ft、6/12 の屋根では垂木は何 ft ですか?
立ち上がりは 6 ft なので、垂木は次のようになります:
軒の出は屋根の角度や立ち上がりを変えますか?
いいえ。軒の出は同じ勾配のまま延長されるため、垂木の長さだけが増え、角度と立ち上がりはまったく変わりません。例 3 では垂木が 13.416 ft から 15.416 ft に伸びますが、立ち上がりは 6 ft のままです。
45° の屋根になる勾配は?
立ち上がりが水平距離と等しくなる 12/12 の勾配です:
垂木係数は なので、垂木は水平距離より約 41 % 長くなります。
ft ではなく m を使えますか?
はい。水平距離と軒の出はメートル法・ヤードポンド法の両方に対応しており、垂木と立ち上がりの結果もどちらの単位系でも表示できます。勾配はどちらの場合も 12 に対する立ち上がりという単純な比のままです。水平距離 4 m、勾配 6/12 なら、垂木は 4.4721 m になります。