DPS計算機とは?
DPSとは damage per second(毎秒ダメージ) のことで、RPG、シューター、MMO、ローグライクなどで武器・ビルド・スキル回しを比べるときにプレイヤーが使う「たった一つの数字」です。一撃は重いが振りの遅い武器は、弱くても2倍の速さで振れる武器に簡単に負けますし、クリティカル倍率がどれだけ大きくてもクリティカルがほとんど出ないのなら価値はごくわずかです。DPSはこうした要素をすべて一つの数値にまとめるので、比較は議論ではなく単なる算数の問題になります。
この計算機はあえて特定のゲームに依存しません。武器テーブルもクラスデータも、特定タイトルの数値も一切含んでいません。あなた自身のゲームが表示しているステータスを入力すれば、計算機が平均化を行います。つまり、MMOの表計算ビルドでも、Mod入りのサンドボックスでも、卓上ゲームのダメージ見積もりでも、あなたが自分で設計中のゲームでも、同じように使えます。
計算機の仕組み
最大5つのステータスを入力すると、3つの結果が返ります。
入力項目:
- 1ヒットあたりの平均ダメージ — 通常(非クリティカル)の一撃が与えるダメージ。武器のダメージに幅がある場合は中間値を使ってください。
- 毎秒攻撃回数 — 1秒間に武器が命中する回数。ゲームが代わりに攻撃間隔を表示している場合(たとえば0.8秒に1振り)、その逆数を取ります: 回/秒。
- クリティカル率 — ヒットのうちクリティカルになる割合。既定値は0%。
- クリティカルダメージ倍率 — 通常の一撃に対してクリティカルが与えるダメージの比。2なら2倍ダメージです。既定値は2。
- 命中率 — 攻撃の試行のうち実際に当たる割合。既定値は100%、つまり外れません。
出力項目:
- 1ヒットあたりの平均ダメージ(クリティカル込み) — クリティカルを織り込んだうえで、当たった一撃が平均して与えるダメージ。
- 1攻撃あたりの実効ダメージ — 外れを考慮した後の同じ数値。命中した一撃あたりではなく、攻撃試行あたりのダメージです。
- DPS — 実効ダメージに攻撃速度を掛けたもの。
この計算機が出すのはすべて長期的な平均値です。個々の一振りはクリティカルになるかならないか、当たるか外れるかのどちらかですが、この数式は多数の攻撃を通じて何が起きるかを表しています。2つの武器を比べるときに問題になるのは、まさにそれです。
計算式
通常の一撃の基礎ダメージを 、クリティカル率(パーセント)を 、クリティカルダメージ倍率を 、命中率(パーセント)を 、毎秒攻撃回数を とします。
クリティカルは通常の 倍のダメージを与えるので、追加で 回分の一撃に相当するダメージを上乗せします。ただしそれが起きるのは、実際にクリティカルになる の割合のヒットだけです。このボーナスを全ヒットで平均すると:
外れた攻撃は何も与えないので、命中率を掛けると1回の攻撃試行あたりのダメージになります:
さらに攻撃速度を掛ければ、攻撃あたりのダメージが毎秒ダメージに変わります:
まとめると、全体は一つの式になります:
クリティカル項が両極端で何をするかに注目してください。 では括弧が1につぶれ、倍率は無意味になります。クリティカルが一切出ない武器の巨大なクリティカル倍率は、まったくの無価値です。 では括弧が になります。すべてのヒットがクリティカルだからです。
計算例
例1 — クリティカル率25%、2倍ダメージ
ある武器が1ヒット100ダメージ、毎秒2回攻撃し、25%の確率で2×のクリティカルを出し、決して外さない(命中率100%)とします。
つまりここではクリティカルはちょうど25%のダメージ増に相当し、この武器は 250 DPS になります。
例2 — 同じ武器でクリティカルがまったく出ない場合
他をそのままに、クリティカル率だけを0%に下げます:
この武器は 200 DPS になりました。例1と比べるのは、クリティカル系ステータスの値打ちを見積もるいちばんきれいな方法です。あの25パーセントポイントのクリティカル率が、50 DPSを買っていたわけです。
例3 — 10%の外れを加える
クリティカル率25%のビルドに戻し、今度は攻撃の90%しか当たらないとします:
命中率は全体を線形にスケールするので、攻撃の10%を失うとDPSもちょうど10%失われ、250ではなく 225 DPS になります。当たった一撃の平均ダメージは125のまま変わらない点に注意してください。命中率は一撃の重さを変えるのではなく、当たる頻度だけを変えます。
例4 — もっと遅く、重い武器
両手武器が1ヒット250ダメージを与えますが、攻撃は毎秒1.5回だけです。40%の確率で2.5×のクリティカルを出し、命中率は95%です。
570 DPS — 振る回数は少ないのに、1ヒットのダメージとクリティカル性能がはるかに高いおかげで、例1の速い武器を余裕で上回ります。
実用上の注意
- 攻撃速度と攻撃間隔。 ゲームによって表記が逆になります。あなたのゲームが攻撃間の秒数を示しているなら、入力前に逆数を取ってください。間隔0.5秒は毎秒2回の攻撃です。
- ダメージの幅。 武器が最小値と最大値の間で振れる場合は、その2つの平均を入力してください。十分な回数を振れば、実際に得られるのは中間値です。
- クリティカル率とクリティカル倍率は代替関係にない。 両者の寄与は積 なので、いま小さいほうを伸ばすほうが、投じたポイントあたりのDPSが伸びるのが普通です。クリティカル倍率が2(つまり がわずか1)なら倍率を積むほうが得なことが多く、そもそもほとんどクリティカルが出ないなら率を上げるべきです。
- この計算機があえて扱わないもの。 継続ダメージ、防御力や耐性による軽減、持続時間の限られたバフ、クールダウン、リロードや溜め時間、複数の敵に当たる範囲ダメージ、スキル回し。いずれもゲーム固有であり、それぞれこの計算機が前提としないルールを必要とします。あなたのゲームにリロードや溜めがあるなら、実際の毎秒攻撃回数を「有効時間だけ」ではなく「待ち時間を含むサイクル全体」で割るのが、正直な回避策です。
- 持続とバースト。 DPSは平均値なので、持続的な出力を表します。ダメージを前倒しにするバースト型の武器は、DPSでは「負ける」はずの短期戦に勝つことがあります。
- パーセントはパーセントのまま。 クリティカル率と命中率は100分率の整数で入力してください(0.25ではなく25)。2つの形式の変換が必要なら、パーセント計算機が対応します。
よくある質問
なぜクリティカル率0%が有効な入力なのですか?
そもそもクリティカルが出ない武器やビルドはいくらでもあり、それらについてもDPSは問題なく定義できるからです。クリティカル項が消えて、DPSは「ダメージ × 命中率 × 攻撃速度」になるだけです。クリティカル率0は「値が無い」のではなく正真正銘の答えなので、この計算機は結果を空欄にせず、そのまま計算します。
「1ヒットあたりの平均ダメージ」と「実効ダメージ」の違いは?
1ヒットあたりの平均ダメージは、クリティカルを織り込んだうえで一撃が当たったときに与えるダメージです。実効ダメージは攻撃試行1回の平均的な値打ちなので、外れのぶんのコストも背負っています。命中率が100%のときは両者は一致し、それを下回ると実効値のほうが小さくなります。
クリティカル倍率が大きいほど常にDPSも上がりますか?
実際にクリティカルが出る場合に限ります。クリティカルの寄与はクリティカル率と の積なので、クリティカル率0%のビルドでは3×の倍率もまったく何も足しません。両方のステータスを一緒に伸ばして初めて、クリティカルビルドは機能します。
自分が設計中のゲームに使えますか?
使えますし、良い使い方です。特定のゲームのデータを持たないため、バランスの妥当性チェックとして機能します。2つの武器について検討中のステータスを入れ、DPSの数値が狙いどおりの位置に来るか確かめてみてください。サンドボックス系ゲームで似たような概算をする人には、マインクラフト円計算機も役立つかもしれません。