鉄筋計算ツールとは?
鉄筋計算ツールは、コンクリートスラブの鉄筋メッシュを求めるツールです。コンクリートは圧縮には強い一方で引張には弱いため、スラブは互いに直交させて並べた鉄筋のマットで補強します。本ツールはスラブの寸法、そのメッシュの間隔、端部に確保するかぶり、鉄筋サイズを受け取り、鉄筋を発注して配筋するために実際に必要な 3 つの数値を返します。すなわち、各方向に何本の鉄筋が通るか、鉄筋の総延長はいくらか、そして鋼材の総重量はいくらかです。
供給業者は鉄筋を重量または鉄筋の長さで販売しますが、図面が指定するのは配筋間隔です。総長さと総重量こそが、図面上の間隔を見積もり可能な発注に変える数値だといえます。
計算ツールの使い方
スラブの長さとスラブの幅、鉄筋の間隔(メッシュの中心間距離。一般に 12 in または 30 cm)、端部かぶり(スラブ端から最初の鉄筋までの距離。一般に 3 in または 7.5 cm)を入力します。次に鉄筋サイズを選びます。
計算ツールは各辺からかぶりの 2 倍を差し引いて配筋スパンを求め、そのスパンを間隔で割って切り捨て、1 を加えます。これは「柵の支柱」の数え方で、 個の間隔を持つメッシュには 本の鉄筋が必要だからです。これを方向ごとに 1 回ずつ行い、各方向の本数にその方向の鉄筋 1 本の長さを掛けて、2 つの合計を足し合わせます。最後に総長さに選んだ鉄筋の単位質量を掛け、鋼材の重量を求めます。
各寸法には個別の単位セレクターがあるため、図面がそうなっていればスラブをメートル、間隔をインチで入力できます。ツールが内部ですべて換算します。総長さは m、ft、yd などで、総重量は kg、lb、t、米トンなどで読み取れます。
数式
スラブの長さを 、幅を 、メッシュの間隔を 、端部かぶりを とします。1 辺から両端のかぶりを差し引くと配筋スパンが得られるので、長さ方向に並ぶ鉄筋の本数は次のようになります。
幅方向に並ぶ本数は次のとおりです。
床関数は間隔の数を整数に切り捨て、 が最後の間隔を閉じる 1 本を加えます。交差している点に注意してください。長さ方向に数えた 本の鉄筋は幅方向に通るため、それぞれの長さは であり、 本の鉄筋は長さ方向に通って の長さになります。したがって鉄筋の総延長 は次のとおりです。
選んだサイズの単位質量を とすると、鋼材の総重量 は次のようになります。
鉄筋サイズと単位質量
サイズの選択肢には、スラブで最もよく使われる 4 つの呼び径を、炭素鋼異形棒鋼の米国規格 ASTM A615/A615M に掲載された公称質量とともに収録しています。この規格は kg/m のメートル質量と lb/ft のヤード・ポンド重量の双方を掲載しており、そのため 2 つの列は互いに厳密な換算値ではなく、末尾の桁がわずかに異なります。
| サイズ | 公称直径 | 質量 (kg/m) | 重量 (lb/ft) |
|---|---|---|---|
| #3 | 9.5 mm (3/8 in) | 0.560 | 0.376 |
| #4 | 12.7 mm (1/2 in) | 0.996 | 0.668 |
| #5 | 15.9 mm (5/8 in) | 1.552 | 1.043 |
| #6 | 19.1 mm (3/4 in) | 2.235 | 1.502 |
鉄筋の番号は直径を 8 分の 1 インチ単位で表したもので、#4 の鉄筋は 4/8 in、すなわち 1/2 in です。計算ツールは内部で kg/m の列を用い、選択した重量単位に換算します。結果は公開されたこの表に基づく概算であり、構造図面が常に優先します。
計算例
例 1:300 mm メッシュの 6 m × 4 m スラブ
長さ 6 m、幅 4 m のスラブを、端部かぶり 0.075 m として 0.3 m メッシュの #4 鉄筋で配筋します。配筋スパンは m と m です。
長さ方向に数えた 20 本はそれぞれ幅方向に 3.85 m 通り、幅方向に数えた 13 本はそれぞれ長さ方向に 5.85 m 通ります。
つまりこのスラブには一方向に 20 本、もう一方向に 13 本が必要で、#4 鉄筋 153.05 m、重量にして約 152.44 kg(336.07 lb)となります。
例 2:12 in メッシュの 20 ft × 10 ft スラブ
長さ 20 ft、幅 10 ft のスラブを、かぶり 3 in として 12 in(1 ft)メッシュの #4 鉄筋で配筋します。配筋スパンは 19.5 ft と 9.5 ft です。
#4 鉄筋 385 ft、重量にして約 257.67 lb(116.88 kg)です。メッシュが鋼材量に与える影響の大きさに注目してください。間隔を半分の 6 in にすれば、どちらの数値もおよそ倍になります。
実務上の注意
- 間隔は中心間距離です。 図面のメッシュ寸法は鉄筋の中心から中心までで測り、隣り合う鉄筋の表面間ではありません。ここでもその値を入力してください。
- 端部かぶりは下面かぶりとは別物です。 本ツールのかぶりは、スラブ端から最初の鉄筋までの水平方向の後退距離です。メッシュの下にあるコンクリートかぶり、すなわち打設体内での鉄筋の深さは別個の構造要件であり、鉄筋本数は変わりません。
- 定尺で発注し、重ね継手を見込んでください。 鉄筋は定尺長さで販売されます(一般に 20 ft、あるいは 6 m と 12 m)。定尺より長い鉄筋は継ぐ必要があり、重ね継手は通常、鉄筋径の 40 倍以上を重ねます。この重ね分は本ツールが加算しない追加の鋼材なので、大きなスラブでは発注量に上乗せしてください。
- 切断と曲げのロスを加えてください。 鉄筋を寸法どおりに切り、端部で曲げると端材が出ます。計算した長さに少し余裕を持たせておけば、不足を避けられます。
- コンクリート量も確認しましょう。 鉄筋が固まったら、コンクリート計算ツールで同じスラブの打設体積と袋数を求めてください。